写真●写真左から、米Brocade Communications Systemsのケリー・ハレル(Helly Herrell)氏、ネットワールドの野村英司氏、CTCの河原塚勉氏、ブロケードコミュニケーションズシステムズの青葉雅和氏
写真●写真左から、米Brocade Communications Systemsのケリー・ハレル(Helly Herrell)氏、ネットワールドの野村英司氏、CTCの河原塚勉氏、ブロケードコミュニケーションズシステムズの青葉雅和氏
[画像のクリックで拡大表示]

 伊藤忠テクノソリューションズとネットワールドは2014年3月19日、仮想アプライアンス型のルーター製品「Vyatta vRouter」の販売に当たり、ブロケードコミュニケーションズシステムズと販売代理店契約を交わしたと発表した。ブロケードコミュニケーションズシステムズは、この契約を機に仮想ルーターの販売を本格化する意向だ。

 Vyatta vRouterとは、仮想アプライアンスの形態で提供するルーター機器。仮想サーバーや仮想デスクトップなどと同様に、サーバー仮想化ソフト(ハイパーバイザー)の上で動作する。機能としては、ファイアウォール(アクセス制御)機能とVPN機能を備える。スループットなどの性能を高めるため、ハイパーバイザーに合わせて設定をチューニングしている。

 Vyatta vRouterは元々、米Brocade Communications Systemsが2012年に買収した米Vyattaのオープンソース製品。買収前の2011年から、CTCが製品版(購読ライセンス版)を国内で提供してきた(関連記事:CTCがソフトウエアルーター「Vyatta」の販売を開始、代理店契約も締結)。

 その後、2013年5月に、買収後に初めてブロケード製品として発表した(関連記事:ブロケード、ルーターや負荷分散装置の仮想アプライアンス製品を一挙に発表 )。2013年10月には、スループットを10Gビット/秒とした上位製品「Vyatta 5600 vRouter」を発表している(関連記事:ブロケード、ToRスイッチでVLAN制限を超える大規模テナントを利用可能に)。

 今回、主にVyatta vRouterの販売に当たって、CTCとネットワールドの2社がブロケードコミュニケーションズシステムズの販売代理店となった形である(CTCは2011年から販売を継続、ネットワールドは2014年5月1日から製品を出荷する予定)。ブロケードコミュニケーションズシステムズと代理店各社は、NFV(ネットワーク機能仮想化)の機運の高まりに合わせて販売を本格化させたい考え。パブリッククラウドの需要(仮想環境に対してオンデマンドでルーターを配備する需要)のほか、ユーザー企業にも需要が広がっていくとしている。