伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は2011年6月1日、米Vyattaとの間でソフトウエアルーター「Vyatta」(ヴィヤッタ)に関する販売代理店契約を国内で初めて締結し、製品の販売および保守サービスの提供を開始したことを発表した。価格は、保守サービス込みで1年間あたり18万9000円からとなっている。

 Vyattaは、ルーターやファイアウォール、VPNなどの機能を統合したルーターソフトウエア。ベースとなるLinux OS(Debian GNU/Linux)の上に、ルーティングデーモンの「Quagga」やファイアウォール/NAT機能の「iptables」、IPS(侵入防止システム)の「Snort」などのオープンソースソフトウエアを搭載、これらを制御するための独自のCLI(コマンドラインインタフェース)を用意している。

 製品の提供形態は、(1)x86アーキテクチャのCPUを搭載した物理サーバー向けのソフトウエア、(2)米ヴイエムウェアのVMware ESXや米シトリックスのXenなどの仮想化環境向けの仮想アプライアンス---の2種類がある。CTCでは、これらを主にクラウドサービスを提供するデータセンター事業者やサービスプロバイダを中心に販売する予定であるといい、「今後3年間で15億円の売り上げを目指す」としている。