米Hewlett-Packard(HP)は,同社が今年8月に買収し,傘下企業としている米EDSの社長兼最高経営責任者(CEO)であるRon Rittenmeyer氏が年内いっぱいで退社することを,米国時間2008年12月5日発表した。

 Rittenmeyer氏が12月31日をもって退職すると同時に,EDSはHPのTechnology Solutions Group(TSG)の一部門となる。これにより,TSGが提供する顧客向けIT製品およびサービスの拡充を図る。TSGは総売上高の43%を担う約146億ドル規模となる。

 Rittenmeyer氏は2005年にEDSに入社し,2007年よりCEOを務めていた。EDSの変革に注力し,HPとの合併実現に同社を導いた。HPはEDS買収計画を2008年5月に発表(関連記事:米HPが米EDS買収を正式発表,139億ドル投じITサービスを強化)し,8月に手続きを完了した。買収額は139億ドルで,2002年の米Compaq Computer買収に次ぐ大型取引となった(関連記事:HPのEDS買収が完了,買収額139億ドル)。

 なおHPは,EDS買収にともない,3年間で2万4600人を削減する計画を明らかにしている。サービスおよび製品の統合や,合理化に向けたリストラ策を通じて,年間約18億ドルのコスト削減を目指すとしている(関連記事:HP,EDS買収で今後3年間に2万4600人を削減)。

 EDS部門の新たな責任者には,元EDS企業戦略および事業開発担当執行バイス・プレジデントのJoe Eazor氏が就く。TSGの執行バイス・プレジデント,Ann Livermore氏の直属となり,上級バイス・プレジデントとしてEDS部門を率いる。

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