仏伊合弁のSTMicroelectronicsはスイスで現地時間2008年11月28日,2008年第4四半期の業績が従来見通しを下回ると発表した。下方修正した売上高予測は22億~23億5000万ドルの範囲で,前期の27億ドルに比べ12.8~18.4%の減収を見込む。10月28日時点では,前期と同等から最大8%減収の範囲と予測していた。粗利率の予測値も37~39%(従来の予測値は約38.8%)に下げた。

 下方修正の理由について,出荷額の減少や顧客の需要低迷などを挙げている。半導体業界全体もほぼすべての地域と分野が不振で,特に無線,自動車,パソコン周辺機器の状況が悪いという。需要が予測を下回る事態に対応するため,同社はさらなる減産と仕入れ量削減を実行する。

 世界的な金融市場の混乱の影響で,今後の半導体/IT市場については厳しい予測が出ている(関連記事:2009年の世界半導体売上高,前年比5.6%減へ2009年の世界半導体市場は1%成長,Gartnerが下方修正2009年の世界IT支出は2.6%増,IDCが下方修正)。業績見通しを下方修正する企業も相次いでいる(関連記事:MSの7~9月期決算は予測を上回る9%増収,今後の見通しは下方修正Intel,Q4業績見通しを下方修正,「需要が著しく予測を下回る」)。

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