市場調査会社の米Gartnerは米国時間2008年11月3日,2009年の世界半導体市場に関する展望を発表,業績予測を下方修正した。2009年の売上高は約2820億ドルで前年比1%増にとどまる見込み。これまでは,前年比7.8%増の3077億ドルと予測していた。

 世界半導体市場は,2008年第3四半期にほぼ目標を達成したものの,第4四半期の見通しは依然として悲観的だ。2008年通期の売上高は前年からわずか2%増の2794億ドルとなる見込み。

 Gartnerリサーチ担当副社長のBryan Lewis氏は,「半導体市場は最近まで驚異的な成長を遂げたが,第4四半期はマイナス成長に転じる」と予測する。2009年もほぼ1年を通じて,同様の傾向が続く見通しだという。

 同氏は,「不景気には半導体を用いるシステムの販売数が減るだけでなく,搭載する半導体の数も少ない低価格システムへの移行が進む」とも指摘している。

 とはいうものの,米InfoWorldによれば,「2010年には回復基調に転じ,前年比10.5%増の3118億ドルを創出する」とGartnerは予測しているという。