米Microsoftは米国時間2008年2月27日,サーバーOS「Windows Server 2008」およびWindows向け統合開発環境(IDE)「Microsoft Visual Studio 2008」の製品版と,次期データベース・ソフトウエア「Microsoft SQL Server 2008」の2月版コミュニティ技術プレビュー(CTP:Community Technology Preview)の提供を開始した。

 Windows Server 2008には,サーバー仮想化機能「Hyper-V」(開発コード名「Viridian」)のベータ版が同こんされている。Hyper-Vの最終版は,180日以内に提供を始める予定(関連記事:Microsoft,サーバー仮想化機能「Hyper-V」のベータ版を公開)。SQL Server 2008の2月版CTPは機能確定版に相当する。製品版は2008年第3四半期に提供できる予定(関連記事:Microsoft,「SQL Server 2008」のRTMを2008年Q3に延期,2月末は機能確定版CTP止まり)。

 Windows Server 2008関連製品として,中企業向けサーバー・スイート「Windows Essential Business Server 2008」(開発コード名「Centro」)および小企業向けサーバー・スイート「Windows Small Business Server 2008」(同「Cougar」)(関連記事:Microsoft,中小企業向けサーバー・スイート「Windows EBS/SBS 2008」は08年後半リリース),高性能コンピューティング(HPC)市場向けサーバー「Windows HPC Server 2008」(関連記事:「Windows HPC Server 2008」ベータ版が公開,正式版は2008年後半)を2008年下半期,ストレージ機器向けOS「Windows Storage Server 2008」を2008年末までにリリースする計画。

 Microsoftは,フランスのコンサルティング会社Capgeminiが実施した調査結果を引用し,Windows Server 2008導入のメリットを説明する。それによると,Windows Server 2008を早期導入した企業/組織は,導入期間を最大60%短縮し,1年間に最大12万4000ドルの経費を節約できるという。経費の節約は,サーバー1台当たりIT担当者5人時相当の工数削減や,ダウンタイムの91%短縮といった効果によって得られる。

 またMicrosoftが引用した米IDCの調査結果によると,2008年における「Windows Vista」/Windows Server 2008関連ソフトウエア/ハードウエアの売上高は1200億ドル以上で,Microsoftが両製品から1ドルの収入を得るたびに,合計約18ドル分の関連製品が売れるという。

 なお,米AMD,米CA,米Cisco Systems,米Citrix Systems,米Dell,富士通,日立製作所,米Hewlett-Packard(HP),米Intel,米Quest Software,ドイツSAP,米Unisysなど80社以上のハードウエア/ソフトウエア・ベンダーが世界各地でWindows Server 2008発売イベントに参加し,40社以上が関連製品を発表する。

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