ジェイコム株の誤発注問題に関してみずほ証券は、損害賠償の支払いを拒否した東京証券取引所に、その理由をただす質問状を9月20日に出していたことが分かった。同証券は昨年12月8日にジェイコム株を誤発注(関連記事)し、約407億円の損失を計上。「誤発注の大方の損失の責任は東証のシステムで取り消し処理ができなかったことにある」として損失負担を東証に求め、今年3月後半から東証と協議を続けていた。

 みずほ証券の要求に対して、東証は一貫して支払いを拒否。証券会社との間で締結している取引参加者規程に基づき、「故意や重過失がないため支払う必要はない」と主張する。そこで、みずほ証券は今年8月、東証に404億円の損失負担を求める催告書を送付した(関連記事)。これに対して東証は9月8日、支払いを拒否する回答書をみずほ証券に送付している(関連記事)。

 このまま話し合いによる解決がつかなければ、両社の争いは法廷に持ち込まれる可能性がある。