米Microsoft Security Business and Technology UnitのProgram Manager Sterling M. Reasor氏
米Microsoft Security Business and Technology UnitのProgram Manager Sterling M. Reasor氏
[画像のクリックで拡大表示]

 「スパイウエア対策ソフト『Windows Defender』のベータ2では,ベータ1に対するフィードバックをもとに再設計して,使い勝手や機能を大きく改善させた」---。米MicrosoftのWindows Defender担当Program ManagerであるSterling M. Reasor氏は9月19日,プレス向け説明会において,Windows Defenderベータ2の利点を解説した。

 Windows Defenderは同社が提供する無償のスパイウエア対策ソフト。マイクロソフトのWebサイトから日本語版を入手できる。

 Windows Defenderは,Microsoftが2004年12月に買収した米GIANT Company Softwareの技術をベースにしている(関連記事)。買収から1カ月後の2005年1月には,「Windows AntiSpyware」の名称で英語版のベータ1を公開した(関連記事)。その後,2006年2月には「Windows Defender」と名称を改めてベータ2を公開(関連記事)。2006年6月には,Windows Defenderベータ2の日本語版が公開された(関連記事)。

 Reasor氏によれば,Defender(AntiSpyware)はベータ1からベータ2で大きく変わったという。「ベータ1に対するユーザーからのフィードバックをもとに再設計した」(Reasor氏)。同氏が強調する改善点の一つはユーザー・インタフェース(UI)。「ベータ1のUIは,どちらかというとパソコンに詳しいユーザー向け。ベータ2では一般ユーザー向けに改善した」(同氏)

 例えば,一つの画面に表示されるボタンなどを最小限に抑えて,ユーザーが迷わないようにしているという。「1つのボタンで,スパイウエアのスキャンと駆除ができるようにした。細かい操作についてはボタンとしては表示せず,プルダウン・メニューで選ぶようにしている」(Reasor氏)。また,スパイウエアが見つかったときの警告画面も極力単純化したという。

 検出機能に関する改善点としては,圧縮ファイルへの対応などを挙げる。ベータ2では,ZIP形式やCAB形式などで圧縮されたファイル中のスパイウエアを,ファイルを展開することなく検出できるようにした。「圧縮されたスパイウエアがメールに添付されて送られてくるケースが増えている。そういった場合でも,Defenderベータ2なら検出駆除して被害を未然に防げる」(Reasor氏)