最近、あるIT関連企業の社長と話していて、改めてPC時代が終わりつつあるかもしれない、と感じさせられる機会がありました。2014年のトレンドについて話すうち、「VDI(デスクトップ仮想化)がどのくらい普及するか」という点が話題になった時のことです。

 注目の技術ですから、「急速に伸びるのではないか」という答えが返ってくるかと思っていたのですが、「スマートフォンやタブレットには、専用に開発したアプリがあるし、どんどん機能も高まっている。わざわざ仮想化などしなくても、ほとんどの業務はこれらのアプリでこなせるのではないか」というのがこの社長の考えだったのです。

 先週は、ソニーのPC事業売却、マイクロソフトの新CEO(最高経営責任者)といった大きなニュースが立て続けに発表されました(関連記事:ソニーがパソコン「VAIO」事業を投資ファンドに売却へどうなるVAIO? ソニーのPC事業を検証するMicrosoftの新CEOはSatya Nadella氏、Gates氏は技術アドバイザーに超えられなかった「ソフト」から「サービス」への壁)。社長の答えはこういったニュースの印象が強かったからなのかもしれませんが、数年前にはこういった会話をITのプロと交わすこと自体が想像できませんでした。

 PCではなくスマホやタブレットで業務をこなすのが当たり前になるのは、遠い将来ではないかもしれません。キラーアプリケーションは何なのでしょうか。