米Microsoftは現地時間2014年2月4日、同社取締役会が新たな最高経営責任者(CEO)にクラウドおよびエンタープライズ部門責任者のSatya Nadella氏(46歳)を任命したと発表した(写真1、写真2)。
Nadella氏はSteve Ballmer CEOの後継として即日就任し、1975年の同社設立以来3人目のCEOとなる。Nadella氏は同時に取締役にも就任し、これにより取締役会のメンバーは10人になる。
またMicrosoftは、同社設立者兼会長のBill Gates氏が会長職を退くことも明らかにした。Gates氏は取締役会にとどまり、技術アドバイザーとしてNadella氏をサポートする。新会長には米Symantecの元会長兼CEOで2012年より社外取締役を務めるJohn Thompson氏が就任する。
Nadella氏はインドのハイデラバード出身で、1992年にMicrosoftに入社した。「Bing」を含むオンラインサービス事業の開発部門、Officeを扱うビジネス事業などで重要なポストを歴任。サーバーおよびツール部門担当プレジデントを務めたのち、2013年7月よりクラウドおよびエンタープライズ部門担当執行バイスプレジデントに就いていた。
Microsoftは、2013年8月23日に現CEOのSteve Ballmer氏が1年以内に退任する予定であることを明らかにし、以来5カ月にわたって次期CEOの選定作業に取り組んだ。Nadella氏以外の有力候補として、ビジネス開発およびエバンジェリズム部門担当執行バイスプレジデントのTony Bates氏などのほか、社外ではフィンランドNokiaのStephen Elop前CEO、米Ford MotorのAlan Mulally CEO、米QualcommのSteve Mollenkopf社長兼最高執行責任者(COO)などの名前がとりざたされた(関連記事:Microsoftの次期CEOはどんな人物? 難航するBallmer氏の後継者選び)。
複数の米メディアが先週、「Nadella氏の指名間近」と報じていた(関連記事:Microsoftが次期CEOを指名へ、同社幹部Satya Nadella氏に決定か---米メディアが報道)。
Gates氏は、「この変革の時期にあって、Nadella氏をおいてMicrosoftを率いるのにふさわしい人物はいない。筋金入りのエンジニアリング能力と事業に対するビジョン、そして人々をまとめる力を兼ね備えた実績あるリーダーだ」と述べている。
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