B2Bマーケティングで広告と同様に重要なのは、お客様との直接の対話、すなわちコミュニケーションです。営業の現場では、お客様との直接対話に多くの時間を割いています。
契約確認が対面の場であることも多いでしょう。新しいお客様への説明も、既存のお客様との情報交換も重要なコミュニケーションです。デジタル化の広がりで、お客様とのコミュニケーションは高速化が進みました。お客様との迅速なコミュニケーションを怠ったことで、大きな問題が発生する場合もあります。
このようにマーケターは社外とのコミュニケーションについてよく議論しますが、その前提となる社内コミュケーション環境の整備は後手に回っているように感じます。
そこで今回は、社内コミュニケーションのデジタル化について考えます。必要なツールを洗い出し、それらを最適に使うために意識すべき要素と、適切な導入によるメリットを整理します。
デジタル時代のコミュニケーションツールとは
残念なことに人は「なるべく少ないツールで多くの仕事を済ませたい」と考えるものです。ツールの習熟や理解に時間をかけたくなく、導入の手間も省きたいからです。
しかし、例えば大工さんを想像してみてください。「ノコギリ」「かんな」「金槌」は1種類ずつしか持っていないでしょうか。複数の道具を適材適所で使い分けて、品質の高い創造をしています。
私たちマーケターは、“コミュニケーションのプロ”です。複数のツールを使い分けて、社内でも最適化をしなくてはなりません。まずはコミュニケーションのための手段(ソリューション)を洗い出しましょう。
主なソリューション | 説明 | 双方向 | リアルタイムな双方向 | ファイル添付 | 保存 | 検索 | 強制伝達 | 表情の伝達 | 曖昧な会話 |
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会議 | 〇 | 〇 | 〇 | ||||||
1on1のミーティング | 〇 | 〇 | 〇 | ||||||
紙の書類 | 〇 | 〇 | |||||||
紙の冊子 | 〇 | 〇 | |||||||
〇 | △ | 〇 | △ | ||||||
イントラネット | 〇 | 〇 | |||||||
グループウエア | スケジュールや業務フローを管理 | 〇 | △ | 〇 | 〇 | 〇 | △ | ||
Facebookのメッセンジャー、LINE | 個人用途でも使うメッセンジャー | 〇 | 〇 | 〇 | △ | ||||
Skype、HangOut | テレビ会議 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
yammer、chatter | 業務用途で使うSNS | 〇 | 〇 | △ | △ | ||||
slack | 業務用途で使うメッセンジャー | 〇 | 〇 | 〇 | △ | 〇 | △ |
あなたはこの表のようなコミュニケーションツールの洗い出しと整理をしたことがあるでしょうか。ここでは、私が必要とする項目を立ててソリューションごとの特徴を洗い出しました。
上の表にあるように、社内で使うコミュニケーションツールは増えましたが、全ての目的を満たせるものはありません。それぞれのコミュニケーション手段とツールには、向き・不向きがあるからです。