ブロードバンド・プロバイダの米Comcastは,同社の高速インターネット接続サービスの加入者向けに新しいセキュリティ製品の提供を開始した。同社が米国時間8月16日に明らかにした。

 これには,米McAfeeのウイルス対策ソフト「VirusScan」,個人向けのファイアウオール「Personal Firewall Plus」,身元情報の窃盗防止とコンテンツ・フィルタリング機能の「Privacy Service」も含まれる。これら製品は115ドルに相当するが,同社は加入者に対して無料で提供する。

 また,同社は,カスタマイズできるツールバー「Comcast Toolbar」を無料でダウンロード配布する。ユーザーは,ブラウザから検索機能や電子メールとともにスパイウエア検出,削除,ポップアップ遮断機能などにアクセスできる。初秋にはツールバー向けに対フィッシング・セキュリティ・ソリューションの提供も予定している。

 「Comcastは,加入者に最良のブロードバンドによるインターネット体験をして欲しいと思っている。そのために,セキュリティは重要な要素である。今回提供する包括的なインターネット向けセキュリティ・ソリューションは非常に使い易く,自動的にアップデートが行われ,顧客の安全確保を支援する」(同社Comcast Onlineマーケティング/ビジネス開発担当シニア副社長のGreg Butz氏)

 これらのソフトウエアは,同社ポータルからリンクされるセキュリティ・サイトからダウンロードできる。同サイトでは,加入者向けにアカウントの管理ツール,セキュリティ・フォーラム,セキュリティ問題に関するチュートリアルも提供している。

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