米McAfeeは,スパム遮断サービスの新版「SpamKiller」と個人向けのファイアウオール新版「Personal Firewall Plus 2005」を米国時間9月28日に発表した。両製品は,同社WWWサイトから入手できる。

 SpamKillerの新版では,複数層のフィルタリング・エンジンを使い,個人情報の盗難につながるフィッシング詐欺や悪質なスパムへの対策を強化している。また,専門のSpamKillerチームが新しい攻撃を発見,分析するとアップデートをリリースする。

 同製品のフィルタリングは,Bayesian技術を採用している。受信した電子メールをあらかじめ定義した規則に応じてスキャンし,スパム・メールを隔離する。新しい「電子メール救出」機能により,ユーザーは,特定の送信者が過去に送った電子メールをワンクリックで救出することができる。ユーザーは,この送信者を友人リストに追加することもできる。

 McAfee社によれば,すでに200万人近くの米国人ユーザーが,不正なサイトで個人情報を開示しており,100万人以上が知らないうちにフィッシング詐欺の被害に遭っている可能性があるという。

 Personal Firewall Plus 2005では,個人情報の盗難対策とともに侵入検出機能を強化している。新版では,マシンの不正アクセスを上りと下りの両方で遮断する。新しい検出技術は,パソコンの振る舞いに異常なパターンが見られないかを監視してユーザーの身元情報の盗難を事前に防ぐ。その他にも,個人データを外部に送信する可能性があるアプリケーションにインターネットを介してアクセスするのを自動的に防止できる機能も追加された。

 年間料金は,SpamKillerが34.99ドル,Personal Firewall Plus 2005が39.99ドル。

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