米Nasdaq Stock Market(NASDAQ)は,英Reuters傘下で電子証券取引ネットワーク(ECN)を運営するInstinet Group社を買収する。Instinet社はNasdaq社と最終合意に至ったことを米国時間4月22日に発表した。買収総額は18億8000万ドル。取引は年内に完了する予定。

 NASDAQ社はInstinet社の株式1株につき5.44ドルを支払い,発行済み株式のすべてを取得する。

 NASDAQ社は,Instinet Group社が運営するネットワークのうち,INET事業を自社の既存事業に組み込み,Instinet事業を米Silver Lake Partnersに売却する。INETは,NASDAQ株式市場に上場している株の取引の約25%を仲介しており,Instinetは米国で毎日約1億株の売買を手がけているという。

 またInstinet Group社は,子会社のLynch, Jones & Ryan(LJR)社を米Bank of New Yorkに1億7400万ドルで売却する。Bank of New York社との取引は2005年6月末までに完了する見込み。Bank of New York社は,子会社であるBNY Brokerage社傘下にLJR社を移管する。

 ちなみに米メディアの報道(internetnews.com)によると,ニューヨーク証券取引所も,電子取引市場Archipelago Exchange(ArcaEx)との統合を4月20日に発表している。

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