米Borland Softwareは,企業における.NET開発を促進するモデル作成ツールの新版「Borland Together Edition for Microsoft Visual Studio .NET」を米国時間4月18日に発表した。新版では,設計者,開発者向け作業に合わせたロール・ベースのモデリングを導入。米Microsoftの開発環境向けにオブジェクト指向設計/開発の標準的な表記法の「UML(Unified Modeling Language)2.0」をサポートしている。

 同スイートは,ソフトウエアの開発ライフサイクルにおいて個別に利用できる「Together Designer」,「Together Developer」を収録している。Together Designerは,ソフトウエア設計とモデル要件の評価が必要なアナリストと設計者をターゲットとする。Together Developerは,複雑さを軽減させ,品質を向上させるとともに既存のコード・ベースをわかり易くする。これらは,ソフトウエア実装のリスクを低くし,開発ライフサイクルの効率の向上を支援する。「Visual Basic .NET」,「Visual C# .NET」のサポートも強化している。

 Borland社は,1年ぶりのアップグレードとなった新版がMicrosoft社の採用する特定領域言語「Domain Specific Language(DSL)」と業界標準のUMLという2つの異なるモデリング環境間の橋渡しをするものになると説明している。

 Borland社Together 製品マネージャのTom Gullion氏は,「高度な企業用設計ではUML,特定のサービスやコンポーネントにはDSLを使いたい,またはその逆のパターンで使いたいと考える開発者がいるかもしれない。同製品は,Borland社だけが市場に提供できる柔軟性を備えている。Microsoft社はUMLではなくDSLに焦点を当てているため,同製品はMicrosoft社にとっても利用できるだろう」とコメントしている。

 米Forrester Researchの調査結果によれば,企業による.NETの導入が増加している。企業の意思決定者の50%以上が.NET開発技術の導入を予定しているという。

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