米Linspireは,デスクトップLinuxの最新版である「Linspire Five-0」のリリースを米国時間3月16日に発表した。新版では,グラフィカル・インタフェースが全面的に変更されており,ラップトップ/ハードウエアのサポートの強化,インターネット向けの最適化,ソフトウエア・アプリケーションの強化など,1200ヶ所を超える改良が加えられた。

 Linspire Five-0は,Linuxカーネル2.6.10を採用している。ビルトインのVPN,パスワードとその他の個人情報を保存する暗号化された「wallet」,ファイヤウオールなどでセキュリティの強化を図っている。ユーザーは,オプションの「VirusSafe」サービスでウイルス対策を行なうこともできる。

 対応するファイル形式も拡張しており,QuickTime,Windows Media,Flash,Java,Real,.doc,.xls,ppt,.mp3,.pdf,.mpgなどをサポート可能になった。

 Linspire Five-0には,KDE 3.3,米Microsoftのファイルと互換性を持つオフィス・スイート「OpenOffice.org」,Webブラウザ,電子メール/インスタント・メッセ-ジング・クライアント,マルチメディア・ビューア,写真/音楽マネージャ,カレンダ・ツールといったデスクトップ・アプリケーションが付属する。

 その他のアプリケーションも同社のソフトウエア・ライブラリ「CNR(click and run)Warehouse」を通じて提供される。2000種類を超えるLinuxプログラムが用意されており,ユーザーは簡単にダウンロードして利用することができる。

 同社によれば,Linspire Five-0は10分未満でインストールできるという。「トータル・システム・アップデート」機能により,OSとソフトウエア両方のアップデート情報が通知される。ユーザーは,通知を受けて自分でアップデートすることもできるが,CNR Technologyによるアップデートの自動インストールも選択できる。以前のバージョンのLinspireユーザーは,保存したデータを損失することなくLinspire Five-0にアップデート可能。

 Linspire Five-0は,同社WWWサイトからダウンロード可能。価格はデジタル版の49.95ドル。今月中に小売店からも販売が開始される予定。小売りパッケージの価格は59.95ドル。

 Linspire Five-0の詳細は,同社サイトに記載されている。

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