米Linspireが,Linux関連アプリケーションで使用されているメッセージの翻訳を行うWebサイト「International Resource Management Application(IRMA)」を,米国時間1月27日に発表した。現在24言語に対応しており,数週間中に対応言語を54言語増やす。

 翻訳作業に協力するには,同Webサイトでボランティア登録する。登録後にログインすると短いメッセージや単語が英語で表示されるので,ボランティアがこれを担当言語に訳す。翻訳対象のメッセージとよく似た単語やフレーズが既に翻訳されていた場合は,翻訳済みデータを流用することも可能。翻訳が完了したら,KDE,Mozilla,OpenOffice.org,Nvu,LsongsといったLinux用アプリケーションの各国版に翻訳データを組み込む。

 すべてWebインタフェース経由で処理するので,特別なソフトウエアをインストールする必要はなく,Webブラウザだけ作業できる。場所やOSの制約もない。「新たな言語への対応作業を,経費のかかる翻訳会社に発注せず,Linux支援者に依頼できる」(Linspire社CEOのMichael Robertson氏)

 Linspire社によると,現時点で200人以上のボランティアが登録し,35言語の翻訳が行えるという。

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