米Xybernautは,韓国の政府と業界が支援する「ユビキタス・ルーム」構想のウエアラブル部門への取り組みのリーダーとして選ばれた。同社と韓国の情報通信省(MIC:Ministry for Information and Communications)が現地時間2月3日に明らかにした。

 ユビキタス・ルーム構想は,韓国の「Intelligent Home Network」と呼ばれるプログラムにおける「IT839戦略」の一部であり,MIC長官である陳大濟氏が2004年初旬に正式に発表したもの。同国の情報と関連技術のリーダー的地位を維持するために作成された。

 同戦略では,インテリジェント・サービス・ロボット,インテリジェント・ホーム・ネットワーク,ポストPC時代,次世代モバイル通信,デジタル・コンテンツ,ITシステムインチップ(IT SoC),テレマティクス,組み込み型ソフトウエア,デジタルTVの9部門を主要技術エリアと定めて取り組みを行なっている。

 業界オブザーバは,インテリジェント・ビルディング/ルームの市場は,技術プロバイダにとって急速に重要性を増しているということで合意している。韓国では,IT839戦略のもとに2007年までに1000万世帯がホーム・ネットワークを構築し,ホーム・ネットワーク技術で世界シェア11%の獲得を目指している。

 Xybernaut社にとって,IT839戦略に参加して直接貢献することは,同社が前年11月に設立を発表した韓国法人Xybernaut Koreaの地位を確立する上で重要な要素となる。

 「陳氏とMICが,ユビキタス・ルームのプロジェクトをXybernaut社と韓国のジョイント・チームに任せてくれたことにより,科学者,エンジニア,製品に対して信頼を表明してくれたことを光栄に思う。同プロジェクトとIT839戦略におけるその他の部門において,当社はさらに深く関わっていく強力な候補としての能力と知識を持っていると自負している」(同社会長兼CEOのEdward Newman氏)

 MICは,「Xybernaut社がユビキタス・ルームのモバイル/ウエアラブル部門を先導してくれることを喜ばしく思う。同社の取り組みは,韓国業界がこれらの急成長エリアにおける首位獲得を支援してくれることを期待している。Xybernaut社は,モバイル/ウエアラブル・コンピューティングと通信において世界的なリーダーであり,ポストPC時代において韓国業界の優位を導くためのビジョンとフォーカスをもたらすだろう」とコメントしている。

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