米Acacia Researchの子会社であるAcacia Media Technologiesは,デジタル・メディア配信(DMT)技術に関する特許技術の侵害でアリゾナ,ミネソタ,オハイオ州を拠点とするCATV企業20社を提訴した。同社が米国時間9月13日に発表した。

 今回の訴訟は,小規模なケーブル・テレビ企業をターゲットとしたもの。同社は,同年6月にComcast社,Cox Communications社,DirecTV社を含む米国内の大手CATV/衛星テレビ会社の6社がビデオ・オンデマンドのプログラミングとサービスで同社の特許を侵害しているとして訴訟を起こしていた。その中の3社とはすでに和解に達し,ライセンス契約を締結している。これまでに同社が起こした訴訟では,米Walt DisneyのDisney Enterprisesをはじめとする大手企業の数社が和解に達しており,現在175社とライセンス契約を結んでいる。

 Acacia Media Technologies社のDMT特許は,デジタル・オーディオ/ビデオ配信のための技術。ケーブル,衛星テレビ,Webキャストなどを経由したデジタル・コンテンツの送受信をカバーする。

 「引き続きDMTライセンシング・プログラムは進行している。175件のライセンス契約中,140件は訴訟を起こす必要なく契約できた。35件は提訴した後に締結された。先ごろ4社のケーブルTV企業とライセンス契約を結んでおり,その他の数社ともライセンスの話し合いが進んでいるが,わが社の知的財産を守るためにしばしば訴訟を起こす必要性があるかもしれない」(同社会長兼CEOのPaul Ryan氏)

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