独Siemens，高度な電子メール機能とフルサイズのキーボード搭載の携帯電話「SK65」を発売

2004.08.04

　ドイツのSiemens Information and Communication Mobile（Siemens mobile）は，企業ユーザーに向けた3バンド対応の高性能携帯電話機「SK65」を，英国時間8月2日に発表した。カナダのResearch In Motion（RIM）の「BlackBerry」技術を搭載し，電子メール，カレンダ，企業データへのアクセスなどの機能を充実させた。

　SK65は，OutlookやLotus Notesに対応する。アドレス帳に2000件の連絡先を保存できるほか，「Siemens Mobile Phone Manager PC」ソフトウエアを搭載する。

　大容量データに対応可能な64Mバイトのメモリーを内蔵し，電子メール，着信音，Javaアプリケーションといった個人情報の格納用に最大30Mバイトを使用可能。スクリーンは6万4000色表示可能なカラーTFT液晶で，解像度は132×176ピクセル。連続通話時間は最大6時間，待機時間は最大250時間。重さは144グラム。

　SK65では，Siemens mobile社が「x2type（cross-to-type）」と呼ぶ，特殊なデザインのキーボードを採用している。携帯電話をクロスさせるようにひねると，横方向に37のキーを備えたフルサイズのキーボードがあらわれる仕組みになっている。

　同社は，さまざまな規模の企業ニーズに応えるために，異なるレベルの電子メール機能を備えたモデルを用意する。スタンダード版ではSK65への電子メール転送を操作しなければならないが，「BlackBerry Web Client」サービスを備えたモデルでは，POP3やIMAP4アカウントからの自動転送が可能となる。さらに，「BlackBerry Enterprise Server」対応モデルでは，Microsoft ExchangeやLotus Dominoの電子メールやデータにファイアウオールの外からアクセスできる。

　Siemens mobile社Mobile Phones部門担当社長のThorsten Heins氏は，「SK65は，企業ユーザーが時間と場所を問わずに必要な情報にアクセスできる，画期的なオールインワン・ソリューションだ。メッセージ機能をフル装備し，ユーザーが業務をより柔軟に行えるようにした」と説明する。

　SK65は2004年11月より，欧州，中東，中南米で出荷を開始する。その他の地域でも順次提供を開始する予定。