セキュリティ・ソフトを手がける米SAFLINKと米Microsoftは,米国土安全保障省の国土防衛プログラムのインフラにセキュリティ・システムを提供する。両社が,ソフトウエアの開発で戦略的提携関係に入ったことを米国時間7月7日に明らかにした。

 SAFLINK社は,指紋スキャンやその他のセキュリティ機能向けに生体認証(バイオメトリクス認証)ソフトを提供する。両社は,バイオメトリクス認証技術とMicrosoft社のエンタプライズ・ソフトウエアを組み合わせて,国境管理とID認証プロジェクト向けのソリューションを開発する。同プログラムには,バイオメトリクス認証以外にも,スマート・カード,改ざん防止ID,物理的なセキュリティ管理などが採用される。

 「国土安全保障に向けた取り組みにおいて,Microsoft社との提携を喜ばしく思う。『.NET』プラットフォームと『Active Directory』,『SQL Server』のポリシー管理機能,ストレージ,監査機能を組み合わせることにより,大規模なインフラ・ソリューションに必要な拡張性とセキュリティ要件を満たすことができる」(SAFLINK社CTOのGreg Jensen氏)

 同氏によれば,現在SAFLINK社は,米国務省の「BLADE」プログラム,国土安全保障省の「US-VISIT」プログラム,米国防省の「Common Access Card Program」などのプロジェクトに参加している。多くの政府機関がMicrosoft社の製品を導入しいるため,SAFLINK社は,今回の提携をもとに,より多くの政府機関との契約獲得を狙うという。

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