カナダのNortel Networksが,新しいCEO,CFO,監査役を現地時間4月28日に発表した。さらにNortel社は,2000年以降の決算結果について現在再調査を実施しており,その影響で2004年第1四半期の決算報告が遅れることも明らかにした。

 新たに就任する3人の役員は以下の通り。いずれも同日正式に就任する。

・CEO:
 William Owens氏。2002年2月から同社の役員を務めていた。

・CFO:
 William Kerr氏。1994年に会計担当者として同社に入り,2001年に退社するまで同社の財務部門で上級副社長などを務めた。2004年3月15日より同社の暫定CFOに就任していた。

・監査役:
 MaryAnne Pahapill氏。1999年に入社。公認会計士の資格を持つ。2004年3月15日より同社の暫定監査役に就任していた。

 また同社は監査委員会を設置し,2000年以降の決算結果の見直しを進めている。特に,未払い費用と引当金に関する経営陣の行動を詳しく調べているという。最終的な調査結果の内容や発表日は明らかにしていないが,「2003年の純利益が以前の発表に比べ約50%減る」(同社)などの影響が出ると見込む。「調査が進行中なので,現在はまだ2004年第1四半期の決算を発表できる状態にない」(同社)

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