米In-Stat/MDRは,2003年の携帯型デジタル・オーディオ・プレーヤ市場に関する調査結果を米国時間4月14日に発表した。それによると,携帯型デジタル・オーディオ・プレーヤ(フラッシュ・メモリー対応型,HDD搭載型,CD/MD使用型を含む)の出荷台数は2400万台以上に達し,売上高は30億ドルを超えた。「2003年は出荷台数と売上高ともに,200%以上の成長をみせた」(同社)

 消費者はコンパクトでスタイリッシュな製品を求める一方で,自分の音楽コレクションの全てを,常に持ち歩きたいと考えている。そのため,製造メーカーは,フラッシュ・メモリー対応やHDD内蔵モデルにおいて,あらゆる容量,機能,サイズ,価格の製品を取り揃えている。2004年は,新機能のほか,オンライン音楽配信サービスとの連携,使いやすさやスタイルなどが,製品マーケティングの焦点となる。

その他の主な調査結果は以下の通り。

・現在,米国世帯の約23%が,何らかの携帯型デジタル・オーディオ・プレーヤを所有している

・2004年における音楽のオンライン売上高(メディア購入とダウンロード購入を含む)は,2003年と比べて約28%増加する

・携帯型デジタル・オーディオ・プレーヤの出荷台数は今後も引き続き増加し,2003~2008年の年平均成長率(CAGR)は約16%

・機能や容量などの高性能化により製品価格は上昇しているが,消費者が携帯型デジタル・オーディオ・プレーヤに費やす平均支出は減少しつつある

・消費者はHDD内蔵型プレーヤに比重を移しつつある。2004年は,フラッシュ・メモリー対応型の成長が減速し,HDD内蔵型が100%以上伸びる

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