米Motorolaは,ハンズフリーの通話を支援する車載システム「Integrated Hands Free」をドイツで開催中のCeBITにて現地時間3月18日に発表した。同システムは,短距離通信方式「Bluetooth」に対応する。運転手のBluetooth技術対応の携帯電話機と無線による安全な接続が可能になる。また,音声認識技術を搭載するため,運転手は音声ダイヤル機能を利用できる。

 同システムは,「Hands-Free 1.0 Profile(HFP1.0)」に準拠している。車にシステムをインストールした後に,携帯電話機などの無線デバイスとシステム間で1回ペアリングを実施すると安全なリンクが確立できる。音声メニューにしたがって行うこのプロセスは1分ほどで完了する。システムは,最大4つのデバイスに対応できる。無線リンクが確立されると,携帯電話は車内のどこに置いても自動的にMotorola Integrated Hands Freeシステムに接続される。

 同システムが提供する主な機能は次の通り。

・通話の自動引継ぎ
携帯電話を使った車外での通話が,車内に入ると自動的に車載オーディオ・システムに引き継がれる。車内に入ると携帯電話と車の間に無線リンクが確立される。運転手が車に乗るときに継続中だった通話は,同システムに引き継がれ,相手の声は車載のスピーカから聞こえるようになる。ドライバが車のエンジンを停めて外に出るときには,通話は自動的に携帯電話に渡されるため途切れずに相手と話ができる。

・ワンタッチ・ダイヤル機能
ボタンのワンタッチで,カーラジオの音声が消され運転手は自然な音声で電話をしたい相手の番号を発音すればダイヤルされる。通話が確立されると相手の声は,車載スピーカから流れてくる。

・プライバシ・モード
車内のスピーカから流れる相手の声をプライバシ・モードに変換できる。プライバシ・ボタンを押すと,車載システムを利用して行っていた通話を携帯電話機に移すことができる。

・受信番号の音声通知
同システムが電話を受信するとカー・オーディオの音が消され,スピーカを通じて着信電話番号が音声で運転手に通知される。

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