米VeriSignは米国時間2月25日に,Windows環境向け認証サービスの提供で米Microsoftと協力することを明らかにした。Microsoft社の「Windows Server 2003」とVeriSign社の認証サービスを組み合わせることにより,「企業は導入のコストと手間を削減することができる」(VeriSign社)としている。

 VeriSign社は,Windows Server 2003対応認証サービスのベータ・テストを2004年4月に実施する。2004年夏に一般向け提供を開始する予定。

 同サービスでは,2003年6月にライセンスを取得したMicrosoft社のプロトコルを利用し,拡張する。デスクトップ用PKI証明書の配信をスムーズに行い,One Time Password(OTP)トークン,PKIトークン,スマート・カードなどの使用にも対応する。これらの証明は,各種のMicrosoft社製アプリケーションで利用可能なため,エンド・ユーザーに安全なVPNおよびWi-Fiアクセス,電子メール利用を提供する。

 また,ネットワーク管理者は,ユーザー管理に「Microsoft Active Directory」を,証明書配信に「Microsoft Management Console」を利用できる。これらのソフトウエアはVeriSign社の認証サービスと連携し,二要素認証機能を使って確認を行う。

 VeriSign社の認証サービスには,オンラインID認証アーキテクチャ「OATH」の参照インプリメンテーションが含まれる。OATHは既存の標準規格をベースにしており,「異なるソフトウエアやハードウエアによる確実な証明確認の実現を目指す」(VeriSign社)。

 なおVeriSign社は,米Sun Microsystemsともセキュリティに関する提携を同日発表した。Sun社は社内ネットワークの保護に,VeriSign社のネットワーク・セキュリティ・サービス「VeriSign Intelligence and Control Services for Network Security」を利用する。同サービスには,マネージド・ファイアウオール・システムや侵入検知システムが含まれる。ちなみにVeriSign社は,Sun社の新たなサービス「Sun Managed Security Services(SMSS)」に広範なセキュリティ製品を提供することで,戦略的提携を結んでいる。

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