米Microsoftは,サーバー向けセキュリティ・ソフト「Internet Security and Acceleration(ISA)Server 2004」のベータ版を提供開始すると米国時間1月27日に発表した。アプリケーション層のファイアウオール,VPN,Webキャッシュ機能を装備する。ベータ版は同社Webサイトからダウンロードできる。CDキットを注文することも可能。

 「攻撃者はネットワークの最も弱い部分を狙ってくる。それはアプリケーション層だ。従来のファイアウオール製品は,こうした脅威を防ぐようには設計されていない。Microsoft社はアプリケーション層の保護に特化した製品を提供する最初のベンダーの1社となる」(米IDC,リサーチ・ディレクタのCharles Kolodgy氏)

 ISA Server 2004は,「Exchange」「Internet Information Services」「SharePoint」といったアプリケーションの保護を目的とした製品。「ISA Server 2004により,企業はネットワークのセキュリティとパフォーマンスを向上し,既存のIT資産を最大限に活用できる」(Microsoft社)

 ISA Server 2004の主な特徴は以下の通り。

・保護機能の強化:包括的で柔軟なポリシーを設定することができ,プロトコルやネットワーク・ルーティングの詳細なチェックが可能

・操作性の向上:管理ツールとユーザー・インタフェースの簡略化により,管理者の手間を軽減し,ファイアウオールの設定ミスを防止

・高性能化:パフォーマンスに影響を与えずに,高度なセキュリティとアプリケーション層の保護を実現

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