広帯域無線アクセス網の普及を推進する非営利業界団体「WiMAX Forum」は,加盟企業が過去5カ月間で倍増したことを米国時間1月14日に発表した。同フォーラムには,米AT&T,米Covad Communications,香港のPCCW,Siemens mobile,中国のZTEなど28社が新たに加わり,参加企業は67社に増加した。

 その他にも新しい会員として,米Axxcelera Broadband Wireless,米Beamreach Networks,台湾のIntracom,米KarlNet,米NextNet Wireless,米REMEC,米Vyyoなどが同フォーラムに参加している。

 WiMAXは,IEEE 802.16などの無線規格に準拠したブロードバンド無線アクセス製品の互換性認証のために設置された非営利団体。CATVやDSLに対抗できる高速無線ネットワークの普及促進を目指している。WiMaxネットワークは,IEEE 802.16a規格をもとにする広帯域無線ブロードバンド技術。最大70Mbpsで最高30マイルの範囲にデータが伝送できる。

 「IEEE 802.16a規格により,通信事業者は企業や一般ユーザー向けに低価格でブロードバンド接続を提供するより多くのオプションが用意できる。新しい無線技術により,ケーブルやDSLを介してブロードバンド接続ができなかった多くのユーザーがブロードバンド接続できるようになる」(Siemens Information and Communication Mobile Group社)

 WiMax規格をベースとするインフラ機器は,2003年から出荷が開始されており,無線ネットワーキング部門で急成長している。米ABI Researchの調査によれば,ブロードバンド無線アクセス機器の売上高は,2008年までに15億ドルに到達する。成長の大部分がWiMax機器によるものだと同社は予測している。

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発表資料(1)
発表資料(2)