米Verizon Communicationsは,中小企業向けのネットワーク・セキュリティ・ソリューション「Verizon Business Internet Security Services」を米国時間10月16日に発表した。第1弾として,「Verizon Premises Firewall Services」と「Virtual Private Network Services」を提供する。

 同ソリューションについて,Verizon社は「中小企業の要件を満足できるように構成しており,通常の場合,導入にあたってITリソースを増強する必要がない」としている。同社が顧客の環境に必要なハードウエアとソフトウエアをインストールし,ネットワークの状況を365日24時間体制でセキュリティ・オペレーション・センターから監視する。同社は顧客サポートと自動アップデート機能の提供も行う。

 各サービスの主な内容は以下の通り。

・Verizon Premises Firewall Services:
 コンピュータ・システムに導入することにより,企業はネットワーク攻撃を検出および阻止できる。リソースに対する不正アクセスなどを防止し,データを保護する。「複数の場所で利用する場合も,サイト間接続の安全性を確保する」(Verizon社)。1システム(接続機器は5台まで)を対象にした2年契約の場合,月額利用料は130ドルで206ドルの設定料金が必要。設定料金は機器の台数によって異なる。1年契約も用意する。

・Virtual Private Network Services:
 社内ネットワークに遠隔アクセスする際の安全性を確保する。Verizon Premises Firewall Servicesと同様のハードウエアなどを使用し,データを暗号化することで安全な接続を確立する。データは同社のVPN経由で転送し,インターネット上でも安全な通信路を使える。2年契約時の料金は,月額172ドル。設定料金は機器の台数によって異なり,1年契約も用意する。

 また両サービスでは,ネットワーク攻撃の時刻と発生源情報をまとめたWebベースのレポートを毎月提供する。

 さらに同社は,デスクトップ用として,ソフトウエア・ベースのファイアウオールとアンチ・ウイルス・ソリューションを2003年10月中に提供することも計画している。

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