米Sun Microsystemsは,JavaアプレットとMicrosoft製Java仮想マシン(MSJVM)をベースとしたアプリケーションの包括的なアップグレード・プログラムを米国時間10月8日に発表した。同プログラムは,同社製のJavaの実行環境「Java Runtime Environment(JRE)」への移行を支援するもの。同プログラムのWWWサイトでは,記事,アップグレード・ガイド,サポート・フォーラム,アプリケーションのアップグレードを支援する分析ツールなどを提供する。

 両社は,今週MSJVMに関する新しいライセンス契約を発表していた。Microsoft社は,MSJVMのサポート期間を2004年9月30日まで延長することで合意している。これは,開発者と企業が,技術を移行するため時間を与えることを目的としている。

 Sun社は,自由に現バージョンのJavaソフトがデスクトップ上で使われるためにOEM,顧客,開発者向けに次のプログラムを用意している。

・ディストリビューション契約
ソース,バイナリの再配布ライセンス。米Apple,米Gateway,米Hewlett-Packard,韓国のSamsung,東芝,中国のTsinghua TongfangといったPCベンダーは,Javaの最新版を自社製品にプリインストールして出荷する。Sun社は,世界のPC出荷台数のおよそ50%を提供する企業と契約を結んでいる。

・Java.com
 Sun社のJavaコンピューティング向けの新しいWWWサイト。顧客は,最新のソフトウエア,コンテンツ見本,電子メール・サポートを無償で利用できる。同年1月に開設して以来,JREは2000回ダウンロードされている。

・Java - Get It Now!
 顧客に最新のJavaソフトウエアを簡単に提供する手段。独立系ソフトウエア・ベンダー(ISV)と開発者は,サイトにボタンを設置することで無償でダウンロードできるjava.comにユーザーを導くことができる。いくつかのボタンデザインがサイト上に用意されている。

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