米LSI Logic社は,Serial Attached SCSI(SAS)の相互運用性を検証するデモに参加することを米国時間7月8日に発表した。同デモは,SASプロトタイプ機器間でデータ交換を行なうもの。米コロラド州Colorado Springsにて開催されるANSI T10 Committeeのレセプションで,ハードディスク・ドライブ大手の米Maxtor社と米Seagate Technology社と共同で実施する。

 デモには,高速アーキテクチャ「Fusion-MPT(Message Passing Technology)」を採用するLSI Logic SASコントローラを使用する。同コントローラ・プロトタイプをLSI Logic SASエクスパンダ・プロトタイプに接続し,Maxtor社とSeagate社のSASプロトタイプ・ドライブを順にSASエクスパンダ・プロトタイプに接続する。SASコントローラ・プロトタイプは,Serial Attached SCSI Protocol(SSP)によりSCSI書き込みと読み取りの命令を実行する。1.5Gビット/秒のトラフィックを実証すために,回線にSASアナライザが接続される。

 また,同デモでは,帯域と速度のネゴシエーション・シーケンスも検証される。

 「SASは進化を続け,ANSI標準に近づいている。T10 Committeeは,LSI Logic,Maxtor,Seagateといった業界リーダーが早い段階でSASの相互運用性の検証で協調することを喜ばしく思う。3社は,SASインタフェースへの移行を容易にし,市場のニーズに対応するソリューションの提供に向けて努力している」(同委員会の会長兼LSI Logic社の主要エンジニアのJohn Lohmeyer氏)

 ANSI公認のT10 Committeeは,SCSI標準の開発と管理を行なう。LSI Logic社,Maxtor社,Seagate社は,シリアルSCSIの接続仕様策定を進める業界団体「Serial Attached SCSI(SAS)Working Group」のオリジナル・メンバー。LSI Logic社とMaxtor社は,シリアルSCSIプロトタイプのテスティングで協調することを6月に発表していた。

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