米LSI Logicが米国時間6月30日に,2003年第2四半期の業績見通しについて発表した。売上高は前期と比べて9%増加する見込みで,従来予測である前期比4~10%増の上限に近い数値となる。会計原則(GAAP)ベースの1株当たり損失は43~50セントで,従来予測の23~31セントより赤字幅が拡大する見通しだ。

 また,一時的な費用として1億4000万~1億6000万ドルを計上する予定で,従来予測の5000万~7000万を大幅に上まわる。

 特別費用を除いた場合の1株当たり損失は6~8セントで,従来予測の10~12セントから改善する見込み。同社は「粗利率が予想より向上し,支出抑制とコスト削減策が効果をみせ始めているため」としている。

 同社はまた,「世界規模の製造戦略改善を進めるために」(LSI Logic社),筑波とコロラドスプリングスの製造工場を売却する計画を明らかにした。

 ちなみに同社の2003年第1四半期決算は,売上高が3億7300万ドル,GAAPベースの希薄化後の1株当たり損失が33セントだった(LSI Logic社のプレス・リリース)。

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