ウイルスやスパムの対策を手がける米EasyLinkが米国時間2月5日,2003年1月のウイルス検出結果を発表した。それによると,同社のウイルス対策サービス「MailWatch」が検出したウイルス41万337件のうち,24万1857件を「Klez.h」ウイルスが占めたという。

 「2002年4月に初めて検出されたKlez.hとその亜種は,企業にとっていまだに最も深刻な脅威である」(EasyLink社)

 「『SQL Slammer』の被害がメディアを賑わしているが,Klez.hや『Sobig』による被害も深刻だ。企業の電子メール・ネットワークに対する攻撃が相変わらず続いている」(EasyLink社Product Marketing部門担当副社長のBill Fallon氏)

 2002年12月におけるKlez.hの検出件数は32万5135件だった。1月はやや減少したとはいえ,企業にとって大きな脅威であることに変わりはない。Sobigの検出件数が2番目に多く,5万185件にのぼった。

 1月にMailWatchが検出したウイルスのワースト10は以下の通り。

■2003年1月のウイルス検出件数ワースト10

 1. W32/Klez.h@MM
 2. W32/Sobig@MM
 3. W32/SirCam@MM
 4. W32/Klez.dam
 5. W32/Lirva.a@MM
 6. W32/Yaha.k
 7. W32/Yaha.g@MM
 8. W32/Bugbear@MM
 9. W32/Lirva.c@MM
10. W32/Lirva.gen@MM

出典:EasyLink社

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