XML関連の標準化団体Organization for the Advancement of Structured Information Standards(OASIS)のメンバーが,Webサービスなどのアプリケーションにおける公開鍵インフラ(PKI)の利用促進を図る技術委員会「OASIS Public Key Infrastructure(PKI)Technical Committee(TC)」を発足させた。OASISが米国時間1月7日に明らかにしたもの。

 OASISでは,「PKI TCから世界に向けPKI関連情報を発信する」としている。「(PKIによる)電子署名は,ネットワーク・リソースへのアクセス管理,電子メッセージの安全な配信,電子商取引の実行において重要な要素である。PKI TCはこうした認識を高めるための活動を行う」(同TC)

 具体的には,白書,実装ガイドライン,PKI技術導入促進に向けた整合性テストなどの成果物を公開する予定という。

 「当TCは,事業活動やセキュリティの必要性を満たす電子署名の普及を成功させるため,さまざまな問題を解決するつもりだ。技術的問題や統合に関する困難の克服と,より幅広い相互接続性の確保に注力する」(米Wells Fargo BankのTerry Leahy氏,同氏はPKI TCの委員長に就任)

 PKI TCの主なメンバー企業は以下の通り。米Baltimore Technologies,米Computer Associates,米Entrust,KPMG社,ニューコム,米RSA Security,べSun Microsystems,米VeriSign,Wells Fargo社。

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