米RSA Security社が米国時間9月4日に,モバイル環境で利用する二因子認証ソフトウエア「RSA Mobile」を発表した。ユーザーは,既存のモバイル・デバイスを使って安全にWebアプリケーションにアクセスできるようになる。企業は,なりすましのリスクや管理コストを削減し,より安全にWebアプリケーションを拡張できる,としている。
同ソリューションは,携帯電話とショート・メッセージング・サービス(SMS)インフラを利用して,ユーザーにワンタイムのアクセス・コードを即座に届け,安全にWebベースのアプリケーションを利用できるようにするもの。
企業は,eビジネス・アプリケーションを幅広く効率的に実装するために,ユーザー,従業員,パートナ,顧客の認証を行う信頼できるIDが必要である。しかし,企業はこれまで簡単にハッキングできる上に管理に経費がかかる脆弱な静的パスワードに依存してきた。
今回発表されたRSA Mobileでは,パスワードへの依存を排除している。ユーザーがログインすると,ワンタイムのユニーク・アクセス・コードが生成され,直ちにユーザーの携帯電話,ポケベル,PDA,電子メール・アカウントに届けられる。ユーザーは,「User ID」,「PIN」の後にアクセス・コードを入力するだけで認証される。
同製品の二因子認証を利用するために,クライアント側にソフトのインストールは必要ない。企業が同製品を採用する場合に,管理者はユーザー側になにも配備しなくて良いため,経費を削減しながら重要な企業情報を保護できる。
同製品は,B2C(企業-消費者間)とB2B(企業間取引)市場向けのソリューションとして設計されている。管理者の手を煩わせることなく,増加するユーザーに対応できる。この拡張性により,企業はリモート・ユーザーが倍増しても経済効率良くセキュリティを維持できる。また,管理者は,RSA Mobile認証環境のすべてをネットワークの1点からWebを通じて管理できる。
「RSA Mobile」認証ソフトウエアは,9月末の出荷を予定している。
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