米RSA Securityとスウェーデンのソフトウエア開発会社TFS Technology ABは,RSA Security社がスウェーデンで所有する従業員/設備/製品をTFS Technology AB社に移管することで合意した。RSA Security社が米国時間6月20日に明らかにしたもの。

 移管対象の製品には,「RSA Keon」製品系列のうち,WWW分野に関係しないクライアント/サーバー・シングル・サインオン・ソフトウエア,UNIX管理用セキュリティ・アプリケーション,デスクトップ・ファイル暗号化ソフトウエアが含まれる。また,スウェーデンにおいてこれらの製品の開発やサポートに従事した技術者もTFS Technology AB社に移る。

 「Webサービス/アプリケーションの安全性確保に集中するという当社のPKI(公開鍵暗号基盤)戦略を実施するにあたり,この取引は重要な意味を持つ」(RSA Security社)

 この合意のもと,TFS Technology AB社はRSA Security社から380万ドルを受けとり,対象となる従業員と製品サポートを引き継ぐ。取引完了後,TFS Technology AB社は製品の販売とサポートのほか,ソリューション強化を進めるという。RSA Security社は,2002年7月1日までに取引が完了すると見込む。

 RSA Security社はこの移管に要する経費を,4月24日に発表したリストラの費用である800万ドルから1000万ドルに含めており,今期決算に計上する見通しだ。

 「以前発表した通り,事業の対象を絞り込み,インターネット・アプリケーション,WWW対応製品,認証分野,WWWアクセス管理,開発者向けソリューションにおけるセキュリティ確保に向けて製品構成を合理化していく」(RSA Security社認証製品部門担当上級副社長のBill McQuaide氏)

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