ビジネス・インテリジェンス(BI)ソフト大手のカナダのCognos社が現地時間8月19日に,「Cognos Web Services」の出荷を発表した。同製品は,同社のBIソフト「Cognos Series 7」を他のアプリケーションや環境に拡張するためのインテグレーション・プラットフォーム。
同製品は,XML,SOAP,WSDLなどの標準インターネット技術を利用して同社ソフトウエアと複数アプリケーション間の接続を確立する。そのため,顧客と業界パートナは,迅速に先端のWeb,垂直型市場,無線アプリケーションに統合することができるようになる。
「Cognos Web Services」は,MicrosoftとUNIXプラットフォームに対応している。企業は同製品により,CRM,ERP,SCM,協調的コンピューティング,特殊な垂直型アプリケーション,モバイル・デバイスなどの幅広いアプリケーションにCongos製品の機能を活用できるようになる。また,Cognosの機能を.NETやJ2EEなどのエリアに拡張することもできる。
同製品がCognosユーザーに提供するBIソリューション拡張機能の一例は次の通り。
・Cognos BIの機能を他のアプリケーションに迅速かつ容易に統合できるようにする。
企業は,既存のアプリケーション向けにまったく最初からレポート機能を開発するよりもベンダから提供される機能を統合する方を好む。
・独自のニーズに合わせてCognos BIをカスタマイズする。
「Cognos Web Services」は,開発者に企業独自の要件に合わせて,ソフトウエアのカスタマイズ,新しい機能の作成ができる柔軟性を提供する。
・ポータル環境にCognosアプリケーションを統合する。
「Cognos Web Services」により,Cognosアプリケーションのコンテンツを既存のUIを使ってカスタマイズした方法で表示することができる。そして,BI機能を,Plumtree,IBM WebSphere,SAP Enterprise Portal,その他の企業情報ポータルなどの既存のポータルにシームレスに統合できる。
ちなみに,米International Data Corporation(IDC)は,Webサービスから派生するソフトウエア,サービス,ハードウエアの可能性として,2004年に市場は16億ドル規模になり,さらに2007年までには340億ドルに成長すると予測している。
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