フランスのAlcatelは現地時間7月24日に開かれた取締役会で,2002年第2四半期の決算を承認した。同期における売上高は前期とほぼ変わらないが,経営収入は徐々に改善している。純収益はリストラ経費と資産売却の影響を受けている。4期連続でキャッシュフローが改善しており,純負債は13億ユーロまで縮小できた。

 連結売上高は,前期42億9600万ユーロから1.4%減の42億3500万ユーロだった。同年前期における営業損失3億4300万ユーロに対し,同期の営業損益は1億7700万ユーロだった。純損失は,14億3800万ドルで希薄化後1株当の損失は1.20ユーロだった(ADS[米国預託証券]当たり1.18米ドル)。前期の純損失は8億3600万ドルで希薄化後1株当たりの損失は0.72ユーロだった(ADS[米国預託証券]当たり0.71米ドル)。

 「同社は,今日の不利な環境において,市場が上向いた時のために回復する力を温存しながら,利益を生む潜在的能力の復元に注力している。同期における結果は,進行中の取り組みを反映しており,前期とほぼ同レベルの売り上げを達成しながら営業損失はほぼ半分削減している。これは固定費を10%削減したことが大きな要因となっている」(同社CEOのSerge Tchuruk氏)

 「第2四半期に8億ユーロを上回る積極的なキャッシュフローを生み出し,純負債が13億ユーロになった。これは主に運転資金をさらに20億ユーロ削減したことによって実現可能となった」(同氏)

 また,同年前半における経営損失は1800万ユーロで,同年前期の2800万ユーロ,また前年同期の1億7800万ドルから大きく回復している。継続的な改善は,サテライトの販売量の増加とバッテリとコンポーネント・ユニットの両方における固定費の低下が要因となった。

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