カナダのAlias/Wavefront社は2/3次元CAID(Computer Aided Industrial Design:コンピューター援用工業設計)ソフトの最新版「StudioTools 10」の出荷を現地時間6月20日に発表した。

 新版では,3次元モデルにペイント・ボックスを搭載し,操作性とともにモデリングの効率を向上させている。他のCADデータとの変換機能を改善しており,「PRO/Engineer」インタフェースも収録している。

 新しく統合されたペイント/シェイプ・ツールは,3次元ツールを補完する2次元ツールであり,3次元モデリング・ワークフローにすばやく取り込むことができる。

 インタフェースは,2次元デザイン,モデリング,レンダリングといった個別作業に焦点をあてたプリセットメニューに改善を施している。作業中の業務に必要なツールだけを表示するため,経験豊富なユーザーの作業効率の改善と新規ユーザーの機能習得期間の短縮化を実現する。

 また新版では,業界標準のデータ・フォーマットへのデータ変換プロセスを改善している。IGESのインポート/エクスポートは最高10倍高速化されたほか,事前検証機能(STEPトランスレータ)の再設計により分析データの処理が改善された。データ変換時に問題となる可能性があるジオメトリ,マルチ・ノット,ショート・エッジなどの情報を事前にチェックするCheckModel機能を搭載している。

 同製品は,現在出荷中で価格は7500ドルから。「StudioTool」ファミリーに収録されている製品には,「DesignStudio」,「Studio」,「AutoStudio」,「SurfaceStudio」がある。Windows XP,Windows 2000,SGI IRIX,Sun Solaris,HP-UX上で動作する。

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