米Handspringが米国時間2月11日に,携帯情報端末(PDA)「Treo」の米国向け販売を同社のWWWサイト「Handspring.com」で開始したことを明らかにした。

 QWERTYキーボードを装備した「Treo 180」とGraffiti技術を用いて入力する「Treo 180g」の2モデルが購入可能。米Cingular Wirelessまたは米VoiceStream WirelessのGSMサービス・プランを組み合わせた場合の価格は399ドル。米メディアの報道(CNET.NEWS.COMInfoWorld)によると,Cingular社やVoiceStream社のサービス・プランを組み合わせない場合の価格は549ドルとなっている。

 ただし,現在「Springboard」用モジュールの「VisorPhone」を所有しているユーザーであれば,今後3週間は新たなGSMサービス・プランを組み合わせない場合でも399ドルで購入できる。

 Handspring社は北米の小売店におけるTreoの販売を今後数カ月で開始する計画である。なお,北米以外ではすでに香港とシンガポールで販売を開始している。また,Handspring社は欧州の携帯電話通信事業者である英mmO2と提携しており,英国,ドイツ,アイルランド,オランダでTreoをリリースする予定だ。スウェーデンでは,スウェーデンの通信事業者Teliaの店舗で販売する。

 Treoは外形寸法が縦11×横6.9×幅1.8センチメートルで,重量が147グラム。充電バッテリ,スピーカ,アンテナを内蔵する。電話帳「PhoneBook」,スケジュール帳「Date Book Plus」,ショート・メッセージング・サービス(SMS),Handspring社のマイクロ・ブラウザ「BlazerWeb」を割り当てた4つのワンタッチ・アクセス・ボタンを備える。

 Palm OSを搭載し,フランスのWavecomが開発した音声およびデータ通信用のデュアルバンドGSMラジオ・モジュール(アジアでは900/1800MHz)を組み込んでいる。メモリー容量は16Mバイト。CPUは動作周波数33MHzの米Motorola製「Dragonball」プロセサ。電池はリチウムイオン2次電池を使う。1回の充電で通話時間は約2時間半,待受時間は60時間。HotSyncケーブルや携帯電話のハンズフリー通話用ヘッドセット,デスクトップ・パソコンとの同期化ソフトなどを同梱する。スクリーンは4ビットのグレイスケールのモノクロ表示で,解像度は160x160画素。

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