インターネット・ソリューションの提供やコンサルティングを手がける米Netpaceが米国時間7月26日に,携帯情報端末市場に関する分析結果を発表した。市場調査会社の米NPD Intelectが最近発表した調査結果を引用したもの。2001年5月の携帯情報端末市場(小売店販売のみ)は米Palm製が69.4%のシェアを占め,4月の62.1%からシェアを7.3ポイント拡大した。

 2位は米Handspringで,シェアは15.3%だった。米Hewlett-Packardが6.1%でカシオ計算機を追い抜き3位に入った。企業向け販売が好調な米Compaq Computerのシェアは2.9%だった。

 なお調査はNPD社が小売店での販売状況を集計したもので,ベンダーが法人向けに販売している出荷台数は含まれていない。

 Handspring社は2000年12月に携帯情報端末「Visor」の拡張スロット「SpringBoard」に組み込んで使う携帯電話「VisorPhone」を投入,消費者を引き付けてシェアは拡大傾向にあったがここへきて減速している。

 Palm社は米Motorolaと提携し,通常の携帯電話のディスプレイよりも大きなサイズのカラー画面を搭載した製品を現在開発中である。WWW機能をはじめ,アドレス帳やスケジュール帳,パソコンとの無線同期化機能などを備える。製品は2002年前半にリリースの予定である。

 米Tayler Nelson Sofres(TNS)が発表した調査結果によれば,米国の成人(18歳以上)のうちインターネット機能付き携帯電話を所有している人はわずか7%(自分ではなく家族が所有している人も含む)。PDAもしくはハンドヘルド機器の所有率は4%。米国の無線インターネット・ユーザー全体に占めるPDAユーザーの割合は今のところごくわずかだが,今後はハイエンドのPDAや携帯電話機の利用が大きく拡大すると考えている人が多いという。

 「Compaq社のiPAQはプロセサの処理速度やカラー画面といった点から今後勢力を増していく力を秘めている」(NPD社)。

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