米Oracleが米国時間12月12日に,WWWベースの分析と協調ソリューションである「Oracle Sourcing」の出荷開始を発表した。これにより企業は,複雑なサプライヤとの交渉の管理を行い,製品,サービスの外注コストを削減することが可能となる。Oracle Sourcingは,すでに入手可能となっており,Sourcing.Oracle.comからもオンライン・サービスとして提供されている。
Oracle Sourcingは,クロス・ファンクショナルな企業ソリューションであり,企業が節約できる部分,サプライヤとの関係で改善できる部分を見分けて,サプライヤとの契約に至るまでの交渉を簡単にする。
通常の外注プロセスでは,バイヤーが必要条件をまとめ,サプライヤにハードコピーの買い注文パッケージを配布して,紙媒体をベースとした回答を受け取る。このプロセスには,3~4カ月のサイクル・タイムを要する。しかしOracle Sourcingを使い,企業がリアルタイムで自動化した交渉をオンライン上で行うことによって,プロセスにかかる時間を短縮できる。Oracle Sourcingは,必要な製品の提供先探し,必要条件の収集,サプライヤの評価,交渉の管理,サプライヤの決定,契約の監視までのビジネス・プロセス全般をサポートする。
企業は,Oracle Sourcingで外注プロセスの全体をオンラインで行うことにより,時間と経費が節約可能となる。同製品は,オークションと入札方法,見積要求(RFQ)と見積り,売注文とカウンタ・オファーなど柔軟な交渉方法を提供して,複雑な交渉をサポートする。また複数条件の評価も可能なため,企業は価格だけでなく全体的な価値によって外注ができる。またサプライヤも,リアルタイムのグラフィカルなモニタリング,オンラインのディスカッション,規則ベースの入札などから恩恵を受けられる。
Todo1 Mercado Digital社がOracle Sourcingを使い,200万のクレジット・カードとデビット・カードの購入の交渉を南米の5金融機関に対して行った。同社によれば,Oracle Sourcingの交渉機能を用いて40%,価格にして30万ドル節約できたとしている。
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