「過剰在庫や欠品,配送遅れなど問題が発生した場合に,適切な担当者に素早く状況を知らせるようにする」。サプライチェーン管理(SCM)ソフト・ベンダーの米EXEテクノロジーズでCTO(最高技術責任者)を務めるリチャード・ラッキー氏(写真)は,同社の次世代SCMソフトに,このような機能を加えることを明らかにした。

 従来の製品では,調達や製造,配送などの状況を把握するには,管理担当者が自分で端末を操作しなければならない。「現在は時々刻々と需給状況が変化しており,いかに早く対策を打てるかが経営の鍵になる。このため,発生した問題に関係する担当者に,SCMソフトが能動的に警告する機能が必要になる」(ラッキー氏)と語る。

 「担当者がリアルタイムに状況を把握し対応できるように,モバイル端末で警告を受信し,さらに対応策を指示できるようなシステムにすることも欠かせない」と同氏は付け加える。

 同社はこの11月から,原材料調達や製造,配送,販売など一連の業務のなかでの受発注/在庫/製造状況などをリアルタイムに確認できるSCMソフト「EXceed Collaborate」の国内販売を日本で始めていた。

鈴木 孝知=日経コンピュータ