任天堂の米国法人Nintendo of Americaが米国時間11月13日,米地方裁判所で行われていたドメイン訴訟で全面勝訴したことを明らかにした。この判決により,同社は不正目的で取得されていた49のドメイン名を取り戻した。

 裁判所は,被告側に対しPOKEMON-TRADER.COMとGROWLITHE.COMを含むすべてのドメイン名を同社に返還するように命じたのに加え,48のドメイン名に対しそれぞれ2000~3万ドル,計56万ドルの損害賠償支払いを命じた。

 この訴訟は,同社が2000年10月に,サイバー・スクワッティング防止消費者保護法(ACPA:Anti-Cybersquatting Consumer Protection Act)の侵害でStefani Usその他を提訴していたもの。1年後の2001年12日に裁判所は,このドメイン名侵害に対する一斉提訴の判決を言い渡した。これは同社にとってACPAをもとにした初のドメイン名侵害に対する一斉訴訟となった。

 「裁判所が同社の知的所有権と不正目的でドメイン名を取得するサイバー不法占拠による損害に理解を示したことを喜ばしく思う。サイバー・スクワッティング防止消費者保護法は,1度の提訴で複数のドメイン名を勝ち取るための効果的な法律である」(同社副社長のRichard C. Flamm氏)

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