米VMwareが米国時間11月5日に,あるOS(ホストOS)にほかのOS(ゲストOS)をインストールして複数のOSを同時に利用可能とするエミュレータ・ソフトの最新版,「VMware Workstation 3.0」の一般向け販売を始めることを明らかにした。Windows NT 4.0,Windows 2000,Windows XP向けのものとLinux向けの2つのバージョンがある。価格は,ダウンロード版が299ドル,パッケージ版が329ドル。同社のオンライン・ストアから入手可能。

 VMwareは,LinuxやWindows NT/2000/XPをOSとした一つのコンピュータ上で,安全に“仮想マシン”を作成する。例えば,Linux上でWindows 2000を一つのアプリケーションとして動作させることができる。(1)再起動の必要なく同時に複数のOSを動かす,(2)特定のOSでないと動作しないアプリケーションを利用する,(3)アプリケーションの動作を検証する,などの用途に向いている。新版ではホストOS/ゲストOSとして,Windows XP Home Edition/Professionalをサポート対象に加えた。

 最新版では,ゲストOSからUSB機器やCD-R/RWドライブ,DVD-ROMドライブを直接利用できるようにしたほか,一つの仮想マシンに割り当てることができるハード・ディスク(仮想ディスク)の容量をIDE仮想ディスクで128Gバイト,SCSI仮想デバイスで256 Gバイトに拡張した。このほか,仮想マシンの主記憶や仮想ディスクを簡単に増設できる機能や,ホストOSとゲストOSが1つのIPアドレスを共有してネットワークに接続できるようにするNAT(Network Address Translation)の自動設定機能を追加した。

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