米LineoとオランダRoyal Philips Electronics傘下のPhilips Digital Networksが米国時間9月17日に,デジタル・テレビ向けセットトップ・ボックス(STB)のプラットフォームに関して提携したことを明らかにした。

 Lineo社の組み込みLinux「Embedix」をベースとしたデジタル・テレビ向けプラットフォーム「Embedix Digital Media」と,Philips社のMultimedia Home Platform(MHP)向けミドルウエアを組み合わせて供給していくもの。両社はこのプラットフォームのマーケティングや販売促進,デモなどを共同で行う予定である。

 このプラットフォームは,欧州の地上波デジタル・テレビ放送標準化団体Digital Video Broadcastが提供する標準規格「Multimedia Home Platform(DVB-MHP)」に準拠する。DVB-MHPは,デジタル・テレビの付加価値アプリケーション開発で共通のインタフェースを提供するものである。

 なお,インタラクティブTV技術を手がけるベンダーなど24社が米国時間6月12日に,セットトップ・ボックス(STB)に組み込むLinuxの標準化を行う業界団体「TV Linux Alliance」を結成したことを明らかにしている。Lineo社もこれに参加しており,同社は今回の提携の一環としてTV Linux AllianceのAPIもPhilips社に提供していく予定である。

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