米DisplaySearchが米国時間6月26日に,2001年第1四半期におけるLCDモニターの世界市場に関する調査結果を発表した。2001年第1四半期の出荷台数は232万台で前年同期に比べて85%増加。また第2四半期は前年同期比125%増の278万4000台に達するとみる。

 2001年第1四半期のデスクトップ・パソコン向けモニター市場におけるLCDモニターのシェアは台数ベースで7.7%。前期の5.6%から2.1ポイント上昇した。第2四半期は10%に拡大する。

 2001年第1四半期の売上高は前年同期比48%増の23億1000万ドルで,第2四半期には同53%増の23億2000万ドルに達する見込み。売上高ベースのシェアは,第1四半期が22.3%で前期の18.5%から3.8ポイント上昇。第2四半期は25.1%に達する。

 一方,CRTモニターの出荷台数は第1四半期が前年同期比1%増,第2四半期の予測は同8%減となる。

 2001年第1四半期におけるLCDモニターの平均販売価格は994ドルで,前期と比べて9%減,前年同期から20%低下した。第2四半期には前期比16%減,前年同期比34%減で833ドルまで低下するとみる。17インチLCDモニターの価格は前年同期から54%低下し,15インチLCDモニターは前年同期比35%減の345ドルまで落ち込んだ。

 地域別でみた場合,2001年第1四半期にLCDモニター出荷台数の増加率が最も高かったのは日本だった。前期から30%増加し,初めて100万台を超えた。世界のLCDモニター出荷台数の44%を占めた。また,日本におけるLCDモニターのシェアが初めて50%を超え,52%を記録した。

 第2四半期は,北米の出荷台数が前期と比べて最も急速に伸びるとみる。前期比43%増で,世界の出荷台数のうち24%を占める。北米におけるLCDモニターの普及率は,第1四半期の4.3%から第2四半期には6.3%に拡大する。

 その他の主な調査結果は以下の通り。

・2001年第1四半期の首位メーカーは富士通。2期連続でトップの座を維持した。シェアは10.4%。伸び率は前期比44%増,前年同期比97%増だった。

・NECとNEC三菱電機ビジュアルシステムズはシェア8.0%でともに2位。前期と比べた伸び率はそれぞれ21%と12%だった。

・米Dell Computerは8位から4位にランクアップした。伸び率は前期比48%増,前年同期比152%増で,シェアを前期の6.9%から7.3%に拡大した。

■世界LCDモニタ市場のメーカ別シェア

メーカ 2000年Q4
順位
2001年Q1
順位
2000年Q4
シェア
2001年Q1
シェア
富士通 1 1 10.1% 10.4%
NEC 3 2 9.3% 8.0%
NEC三菱電機
ビジュアルシステムズ
2 3 10.0% 8.0%
Dell 8 4 6.9% 7.3%
Samsung 4 5 9.0% 6.8%
ソニー 5 6 8.1% 6.0%
ナナオ 10 7 4.3% 4.4%
IBM 6 8 7.4% 4.2%
Philips 7 9 7.0% 3.9%
Acer 12 10 3.4% 3.7%

出典:DisplaySearch社

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