ウイルス対策ソリューション・ベンダーの英Sophosが英国時間6月4日に,2001年5月におけるコンピュータ・ウイルスの被害状況をまとめた調査結果を発表した。検出されたウイルスのワースト10は以下の通り。
1 37.5% VBS/VBSWG-X(Homepage) 2 24.5% W32/Magistr-A(Magistr) 3 7.1% W32/Hybris-B(Hybris variant) 4 6.9% W32/BadTrans(Badtrans) 5 4.4% W32/Apology-B(Apology variant) 6 3.9% VBS/Kakworm(Kakworm) 7 2.1% VBS/VBSWG-Z(Mawanella) 8 1.5% WM97/Marker(Marker) 9 1.0% W32/Bymer-A(Bymer) 9 1.0% W32/FLCSS(FunLove) 10.1% その他
「ユーザをポルノサイトへと導く“Homepage”がトップとなった。これに次いで,破壊力の大きい“Magistr”の被害も多い」(Sophos社上級技術コンサルタントのGraham Clueley氏)
「システム管理者はアンチウイルス・ソフトだけに頼るのではなく,電子メールのゲートウエイで,許可していない実行可能ファイルやVisual Basicスクリプトの侵入を遮断するなどの対策を講じる必要がある」と同氏は指摘する。
また5月には,スリランカのモスクの苦境を訴えるという「Mawanella」ウイルスが登場して世間を騒がせた。
HomepageとMawanellaは米Microsoftの「Outlook」を踏み台にして感染する。Homepageの電子メールの件名は「Homepage」で,テキスト本文は「Hi! You've got to see this page! It's really cool ;O)」。添付ファイルの名前は「HOMEPAGE.HTML.VBS」となっている。
添付ファイルを実行すると,Outlookのアドレス帳に登録されているすべてのあて先にウイルス自身を送りつける。さらにOutlookの「Inbox(受信トレイ)」や「Deleted Items(削除済みアイテム)」フォルダから,「Homepage」の単語を含む件名を持つ電子メールを探し出して削除する。最後にワームは,デフォルトのWWWブラウザでアダルト・サイトをオープンする。
VBS.Mawanellaも発症すると,Outlookのアドレス帳に登録されているあて先すべてにウイルス自身を送信する。電子メールの件名は「Mawanella」。本文のテキストは「Mawanella is one of the Sri Lanka's Muslim Village」となっており,添付ファイル名は「Mawanella.vbs」である。
Sophos社が2001年5月に検出した新種ウイルスは920種類。現在,同社製品が検出できるウイルスは,6万4100種類にのぼるという。
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[PR Newswireに掲載の発表資料]
[sophos.comに掲載の発表資料]