米Cahners In-Stat Groupが米国時間5月15日に,世界半導体市場に関する調査結果を発表した。2001年における世界半導体市場は15.8%減の1700億ドルとなると予測する。

 なお市場は2000年に36.8%成長し,売り上げは2044億ドルだった。回復は,在庫処分が終息する2001年後半になる見込み。

 「2001年の成長が減速するとの予測はしていたが,経済全体の低迷とドットコム企業の崩壊が,当初の見通しより速く半導体市場を下り坂に導いている。」()。

 In-Stat社Semiconductor GroupディレクタのSteve Cullen氏は,「パソコン,携帯電話機,ネットワーク・ハードウエアといった主要製品のほとんどが,2001年に出荷台数を伸ばすだろう。しかし,これらは既存の在庫でまかなえるので,2001年の半導体出荷個数は10.8%減の3330億個にとどまる」と分析している。

 2001年以降の見通しについてIn-Stat社は,出荷個数と売上高は2002年に上向き,2003年には通常の成長ペースに回復する,と予測する。

 その他の主な調査結果は以下の通り。

・世界全体の8インチ・ウエーハ生産量は,1カ月あたり約500万枚。新設の8インチ・ウエーハ製造工場における1カ月あたりの生産高は平均2万5000枚である。

・2001年における平均小売価格(ASP)は,5.7%減の51.7セントになる見込み。ほとんどの分野で供給が需要を上まわるためである。

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