2000年の世界半導体市場は37％成長で2040億ドル，過去最高

千田淳

2001.02.06

　米半導体工業会（SIA：Semiconductor Industry Association)が米国時間2月5日に，2000年12月と2000年通年における世界半導体市場の調査結果を発表した。

　2000年12月の市場売上高は179億ドルで1999年12月の147億ドルから21.6％増加。11月と比べて2.1％減少したが，これは例年の傾向と一致しているという。2000年通年の市場規模は2040億ドルに達し，過去最高を記録した。

　「2000年は前年と比べて37％成長した。データ・ネットワーキング，広帯域，無線，光エレクトロニクスなどに向けた通信分野の好調な売り上げ，パソコンへの需要が市場を支えた」（SIA会長のGeorge Scalise氏）。

　製品別でみると，フラッシュ・メモリーの2000年における売上高が106億ドルで前年比133.2％増。PLDは55億ドルで同88.2％増となった。光エレクトロニクス分野は98億ドルで同69.7％増加した。DRAMは289億ドルで同39.5％増，マイクロプロセサは319億ドルで同17.2％成長した。

　地域別にみた場合，最も急速に成長した市場は日本で42.4％増加。地域別の市場シェア22.9％を占めて第3位につけた。アジア太平洋地域は37.9％成長し，市場シェア25.1％で2位。首位は米国で31.3％のシェアを獲得。成長率は34.9％だった。欧州は32.7％成長し，市場シェアの20.7％を占めた。

　2001年の予測としてSIAは22％の市場成長を見込んでいるが，2001年に過剰在庫となるため目標達成は難しいとみる。

■前月比

市場　　　　 11月 12月増加率

米国　　　　 5.60 5.55 -0.9%
欧州　　　　 3.80 3.73 -2.0%
日本　　　　 4.43 4.31 -2.7%
アジア太平洋 4.44 4.30 -3.1%
合計　　　　 18.27 17.89 -2.1%

出典：SIA

■前年比

市場　　　　 1999年12月 2000年12月増加率

米国　　　　 4.52 　　　5.55 　　　22.8%
欧州　　　　 3.11 　　　3.73 　　　19.8%
日本　　　　 3.28 　　　4.31 　　　31.5%
アジア太平洋 3.80 　　　4.30 　　　13.2%
合計　　　　 14.70 　　　17.89 　　　21.6%