米Yankee Groupが米国時間5月11日に,IPベースのVPN(仮想私設網)サービスであるIP VPNサービスの市場に関する分析結果を発表した。IP VPNサービスは,中小企業市場で重要性を高めつつあるという。

 最近になって,IP VPNのデータ・サービスに中小企業に特化したサービスが追加されるようになっている。これによりVPNは多くの中小企業にとって効果的なビジネス・ツールになりつつあるという。

 インターネット接続と二つ以上の事務所を持つ企業のうち,8%の零細企業(従業員数2~19人),16%の小企業(同20~99人),19%の中企業(同100~499人)がすでにIP VPNを導入しているという。

 同社アナリストのJ. P. Gownder氏は,これら中小企業市場におけるIP VPNサービスを牽引するのは「リモート・アクセス」と分析する。

 「セキュリティとコスト面でメリットがあることが明らか」とGownder氏は説明する。「フィールド・ワークの従業員や複数の事務所を持つ企業にとって,IP VPNサービスは大変価値のあるもの。今後は中小企業のビジネス・プロセスにおけるデータ・サービスの重要性が増大し,このことからもIP VPNは今後1年~2年にも中小企業にとって重要なビジネス・ツールとなっていく」(Gownder氏)。

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